SIGMA DP1とソフトウエア

SIGMA DP1 というコンパクトデジタルカメラがある。その筋のマニアの間では有名なものである。ちょっと値段が高いので、一般受けする製品ではないだろう。

一番大きな特徴は、イメージセンサーが Foveon X3という同じ位置にRGBの3色のセンサーを配置したものを使っていること。それが、デジタル一眼レフと同じ APS-C サイズであるということである。これは、同社の一眼レフカメラ SD14 に採用されているのと同じものである。

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通常、コンパクトデジタルカメラに使用されているイメージセンサーは、もっと小さいものである。イメージセンサーが小さいと、画像がパンフォーカス(全域にピントが合っている写真)気味になりやすいので、立体感に欠ける画像になるため、まあ、写真としての面白みが少ないという話になる。スナップ写真にはそのほうがいいことも多いので、それはそれでいいと思うのだが、やはり写真に凝り始めると、物足りなくなる。

35ミリのフルサイズセンサーなどの大型センサーを備えたもの(Canon 1Ds, 5D, Nikon D3 など)が、そういう点でもっとも有利になるわけだ。ただ、一眼レフは大きくて重い。だから、一眼レフに匹敵する画質を得られるコンパクトカメラというのは、マニアといえども欲しいものではある。これに加えて、Foveon センサーを採用しているという点で、薀蓄が増えるので、全くもってマニア向きである(笑)。センサーの話は、こちらでも書いたので割愛する。

DP1を買ったばかりに撮った、DP1と他のカメラの比較作例はこんな感じになる。

みなさんの評価のとおり、非常に高い解像感と、豊かな色調は十分見て取れる。DP1が単焦点レンズを採用したことも正解である。残念ながら、一眼レフ用の安価なズームレンズでは高品質のデジタルカメラがかわいそうなくらい画像はよくないことがある。上記の私の事例は、全部他は単焦点、マクロレンズである。DP1がこうしたマクロレンズに匹敵する解像感があるのは、すごいことだ。ちなみにここには、キャノンのエントリ機の画像は上げていないが、Kiss X2 でも単焦点のレンズ、マクロレンズを使用した場合には非常に見事な写真が取れる。

しかし、問題点は、Camera RAW で撮影したあとの、現像ソフトがいままでは SIGMA 純正しかなかったことである。私の場合は、Photoshop LEで写真を整理しているので、通常はRAW 現像もこれで行う。色調を調整したいときには、いろんなソフトを併用して行ってみる。これは、それぞれソフトウエアによって特徴があり、機能があり、本当は、頑張れば同じことができるかもしれないが、それよりは便利に使い分けたほうがいいと思うからである。そういう点で、SIGMA のソフト以外で処理できなかったのは不便だった。

ところが、最新の Adobe の Camera Raw 処理 Plug-in (Camera Raw 4.6) では、やっと Foveon に対応した。当然同時に、Lightroom でも対応している。Freeのdcrawでは、SD14 などには対応していたので、こうした製品版のソフトでも早く対応して欲しかった。SIGMA のソフトも悪くはないのだが、Adobe の Camera RAW Plug-in のほうが明らかに高速であった。ただ、まだ Silkypix や DxO では対応していないので、早く対応してほしい。

これとは別に、DP1 のファームウエアが、2.0にアップデートされて非常に使い勝手がよくなった。撮影後次の撮影をできるようになるまでの時間も大幅に短縮された。デジタルカメラの銀塩カメラとの大きな違いはここにある。ソフトウエアの改善で、もっともっとよくなるのである。SIGMA のこの姿勢は非常に評価できる。他のメーカも旧機種のソフトウエアの改善についても、もっと積極的に取り組んで欲しい。場合によっては、一般のソフトウエアと同じように、メジャーバージョンアップは有料でもかまわないかもしれない。確かにこれをすると、新機種との差別化が少なくなって新しいものへの買い替えが進みにくくなるかもしれない。

しかし、この経済状況と資源問題からすれば、こうした取り組みが間違いなく歓迎されると思うし、行わなければならないことだと思う。

これこそが、Power of software なのである。

最終更新日: $Date: 2008-11-16 17:06:38+09 $

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