デジタル化の意義
デジタル化してしまうと、なんでも 0, 1 の羅列になってしまう。元が何であろうと関係なく、0, 1 の羅列になる。
もちろん、どうやってデジタル化するかというところに問題はある。しかし、簡単にいえば、なんでもそうなのだが、画像や音声についても、再現性を高めようとすればするほど、データ量は多くなるというのは簡単な法則である。アナログデータをデジタル化するには、サンプリングという方法によって、切り刻んだ各点のデータを数値化することで表現する。再現性に影響するのは、サンプリングの個数(頻度、間隔)とダイナミックレンジである。ダイナミックレンジはたとえば音声であれば、音の強弱を、16ビットならば、65,536 段階、20ビットならば、1,048,576段階にで表現するということだし、静止画(写真)の場合だと、画素数が、1500万画素、2100万画素というのがサンプリング数で、RGB の各色について、AD変換時の、12bit とか 14bit というのがダイナミックレンジである。JPEG では、RGB各色について、8bit しかない。
これは余談だが、写真でいうダイナミックレンジには、フィルムや、デジタルカメラの撮像素子で光量の差がどれくらいあるものを記録できるかというものもあり、これは db で表現される。8ビット分、つまり256倍の場合、48db相当。 ちなみに、デジタル一眼レフカメラでは、60~80db くらいだ。フィルムでは、ネガが80dbくらい。ポジで、70dbくらいになる。この差が、ラチュード(露出の寛容度)といわれる部分で、ネガフィルムが大きなラチュードを持つことがわかる。これに比べると、最近ではかなり良くなってきているとはいえ、やっと最高級デジタル一眼レフがここに到達してきたという感じだ。
デジタル化した後の利点は、0, 1 の羅列なので、数学的な処理が可能であるということだ。数学的な、圧縮技術によってデータ量を減らすことができる。そのデータがなんであるかを考えないで圧縮する方法では、一般的に可逆的である。つまり、圧縮しても、まったく同じように元に戻る。zip や、 lha などのアーカイバで用いられる手法だし、通信路の圧縮でも用いられる手法である。データの圧縮は、規則的なデータには圧縮率が高く、ランダムなデータでは圧縮率が低いというのが、一般的な傾向である。そのため、音楽や、画像ではあまり圧縮率を稼ぐことはできない。
これに対して、そのデータがなんであるかによって、その特性を生かして圧縮する方法がある。音声に対しての圧縮、画像に対しての圧縮方法である。これらは、一般に不可逆(完全に元には戻らない)的である。音声の MP3、静止画の JPEG、動画の MPEG がその代表である。その代わりにこれらのデータは非常に大きいので、こうした不可逆圧縮方法で、大きな圧縮率を得ることができる。不可逆的な圧縮法によって得られたデータを元に戻そうとするときに、オリジナルとの差はノイズや歪という形で現れる。映像のモザイクノイズがその例である。
デジタル技術は、サンプリングと圧縮技術によって、デジタルデータ化を行うものである。
さて、最も大きな利点はこうしてしまったら、元がなんでも同じデジタルデータだということである。違いはデータ量の大きさだけで、それ以外に違いはない。コンピュータや、通信路の上では、まったく同じに扱える。
もっとも、巨大なデータを一定時間内で処理するためには、高速なネットワークと大きな記憶装置が必要となる。しかし、評価の基準は、速度と容量だけで、元がなんであるかは関係ない。関係するのは、あくまで、そのデータを作るときと、オリジナルに戻そうとするときだけである。
最終更新日: $Date: 2008-10-28 16:29:51+09 $






