Edenの思想
Edenは、見た目としては、Webサーバでネットワークの監視情報を集めて、Webインターフェースで表示するというシステムである。
確かに他のネットワーク監視システムとの比較の上では、そうなってしまう。それは他のネットワーク監視システムが、情報のビジュアル化が目的であるため、その比較においては残念だがそうとしか見えない。
Eden は、まず情報収集整理ロボットだと思うと分かりやすい。指示を与えておくと、その指示に従って、情報を、独立して収集し続ける。ある条件にマッチした場合には、警報を発する、あるいはあらかじめ決められた作業を自動的に行う。
そしてこのロボットは、過去の情報を全部記憶していて、指示を出すとその記憶をプレイバックしてくれる。そういうネットワーク監視システムなのである。オペレータが前に座っていて、情報をビジュアル化し、オペレータの仕事を助けるというものではない。人工知能というほど大げさなものは実装していないが、条件文を記述することにより、次のアクションを起こすというプロシージャを定義することができる。システムがその機能条件を満たしていれば、自動運用システムになるのだが、大方の条件は機材が壊れたなどのトラブルに起因するため、そうはならないというのが現実だ。
しかし、たとえば Windows サーバが原因不明で固まってしまったのを、自動復旧するというようなことはデバイスさえ整えば可能なシステムとして当初から設計されている。 情報をビジュアル化する機能は、その条件を管理者が判断する材料としての補助的なものとして、必要であるため、実装されている。そのため、複数の情報を比較するだけでなく、加算、減算などの処理を行うこともできるようになっている。オープンソースのもののように、古い情報は合算して消していってしまうのではなく、生データを継続して記録しておくようになっている。
なぜ、このようなものを作ったかというと、別のところで書いたように、一つには、メディアエクスチェンジで、少人数でネットワークを管理する必要があったからだ。この少人数のスタッフは一人で何役もこなしているために、いつどこからでもこの管理システムにスムーズにアクセスすることができなければならないので、あまり特殊なアクセス方法を使わなくてもよいようになっている。その上、最近は非常に便利なファイアウォールボックスがあるので、ダイナミックなアクセス制限を行ってシステムを保護することができるようになっている。
監視ロボットに対して、Webインターフェースを介して情報のやりとり、指示を行い、問題解決を行うようになっている。
もう一つは、情報の継続的な保持という必要性である。これは、健康診断によくたとえるのだが、人間の場合、生物化学的な標準値というものがあるので、正常、異常の判断はそこから行うことができるが、ネットワークシステムにおいては、標準値がないのでそうはいかない。しかしながら、急激な変化はトラブルの兆候であることが多いので、それを検出することによって、できることなら未然に障害を食い止める。DDosアタックなどの検出には非常に有効な手段であり、ネットワークが使用できなくなる致命的な状況になる前に検出することもできる。
こうした思想のもとに、Edenは作られている。この考え方は、Edenだけのものではなく、他のソフトウエア、システムにおいても反映されている。
最終更新日: $Date: 2008-11-03 09:12:53+09 $






