日本SGIのMEX

私にとっての最後の定時総会で、山崎新社長は、「吉村社長の築いたMEXを継承して、、」という挨拶をした。私は、内心、それはうまくいかないことと確信をしていた。日本SGIはこの年、非常にアグレッシブな業績計画を提示した。はっきりいってそれを実現するには、従来のMEXとは全く別の事業を行い、新しい顧客を獲得しなければならない。

その根拠を、山崎氏以下、新体制がどの程度理解しているかは不明であった。しかし、私が解明した日本SGIのMEX株取得の意図にそれが含まれているとはいえず、新たに考えなければいけないし、日本SGIからやってきたメンバーの総力を使って実現しなければならないことであったはずだ。

私はMEXに残ったメンバーに対して、「全く別の会社にならないとうまくいかないよ」と言ったが、そうはならなかった。なにも起こらなかったといっては言いすぎかもしれないが、業績があのようであれば、そういわれてもいたしかたないというのが、現実だと思う。当然、私を遠ざけたいという意図が働いていたので、協力するチャンスもなかった。

別の会社になって、別の業務が中心になって、それで業績が上がって、株価も上がれば、それで株主はハッピーなのだから、なんの問題もない。社員も株を持っているのだから、株価が上昇して、自分のやりたいことが違ってきたかなと思えば、辞めて売却すればいいだけだし、株価の上昇のために協力し続けるのも選択肢だ。

結局、私のやめたあとの業績と株価については、外部環境の悪化もあるが、なにも具体的な未来を見せることはなく、希望すら感じられないというのが表れているのではないだろうか。

2007年10月頃、2007年12月をもって、日本SGIの和泉社長が退任することが発表された。 混迷は深まる一方で、MEXの体力は失われていく一方に感じた。ギガプライスという ISP の過半数の株式を取得することが発表され、ますますわからなくなった。材料をこういう形でしか出せない、財務系の仕業であることは明らかだ。

ISP を傘下に入れることは、まったく悪いこととはいえないが、業績の連動性と将来性の点で疑問だ。将来性に対しては、もっぱら事業者向けサービスに徹してきたなか、消費者向けISPでキャリアサービスに伍してサービスを提供することは、相当に難しい。ギガプライスの規模では対抗できないだろう。短期的にはなんとかなるが、すきまサービス化していくのは目に見えているのではないだろうか。

おそらく、連結決算上、2, 3 年の間、MEXの不足分をねん出するには適した方策かもしれない。しかし、この手のやり方でMEX本体の問題を解消できるわけはない。和泉氏の退任は、日本SGIに対して、その親会社である NEC グループがメスを入れるということであり、日本SGIがMEXに行ったお化粧もきれいさっぱり落とされることを意味しているはずなのだ。

最終更新日: $Date: 2008-10-17 19:46:29+09 $

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